ストロンチウム90の小出裕章元助教の見解 【海編】


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(質問)先生は陸上の汚染に関しては、ストロンチウムよりもセシウム、ただ、海に流ているものに関しては、セシウムもストロンチウムも調べた方が良いかもしれないというご見解をお持ちだったと思います。

(小出先生の回答)
そうです。今聞いて頂いたように、ストロンチウムという放射性物質は、セシウムと比べると揮発性が少ないので、大気中に飛び出してきた量ということで比べる限りは少なかった。たぶん1,000分の1ぐらいで済んだわけですけども、ストロンチウムという放射性物質は水に溶けやすいです。

セシウムも溶けやすいのですが、ストロンチウムも水に溶けやすい。そして、原子炉の炉心の中には、殆ど同量存在しているというモノなのです。ですから、原子炉が溶け落ちてしまって、落ちた炉心に4年間為す術がないまま、水をかけて冷やそうとしてきたわけですが、それが全て放射能汚染水になっています。その放射能汚染水の中には、セシウムとストロンチウムは殆ど同量存在していたはずだと思います。

ただし、セシウムという放射性物質は、水に溶けやすいけれども、一部の粘土鉱物に非常に吸着しやすいという性質を持っていまして、東京電力などは、たとえばゼオライトという粘土鉱物を通すことによって、セシウムを汚染水のなかから捕捉している、捕まえているわけです。ですから汚染水の中のセシウムはかなりの分が除去されています。

しかしストロンチウムに関しては、今のところは殆ど何もやっていないという状況のわけで、放射能汚染水の中には、セシウムはかなり減っているけども、ストロンチウムは大量に存在しているという状態になっているわけです。

その汚染水が毎日のように海にむかって流れでていっているわけですから、海の汚染ということに関する限りは、今度は陸の汚染とは逆にセシウムではなく、今度はストロンチウムを注目しなければならいと思います。

ホワイトフード
「ストロンチウムと食べ物に関しては、魚の骨などに気を付けないといけないという感じでしょうか?」

小出先生
はい。セシウムという放射性物質という問題については、セシウムというのはアルカリ金属元素類という、そういう一群の元素類に属しているのです。アルカリ金属という元素の属には、カリウムという元素もあるのですが、カリとは人間に絶対に必要な元素でして、人間の体の全部、筋肉組織には全てカリが存在している状態なのですもし人間がセシウムを摂取することになると、カリと同じような挙動をとりますので、全身の筋肉組織に分布して全身をくまなく被ばくさせることになるのです。

では、ストロンチウムは今度はアルカリ土類金属という別の組織に属しておりまして、その中にはカルシウムも属しています。みなさんご存知だと思いますが、カルシウムは骨に蓄積するという元素なのです。ストロンチウムを摂取してしまいますと、カルシウムと同じような挙動をとりますので、骨にたまってしまう訳です。ですから、魚にしてもストロンチウムに汚れた海で生きているとすれば、そのストロンチウムを取り込んで骨に中心的に溜まっていくということになりますから、ですから、大きな魚を取ったとして、骨は食べない。身だけ食べることにすれば、ストロンチウムの被ばくはかなり減らすことができるわけです。

小魚のようなもので、丸ごと食べるということになると、ストロンチウムもそのまま人間も食べてしまうということになります。

(情報ソース:京都大学 小出裕章元助教の第10回インタビュー byホワイトフード

魚の放射能検査の地図はこちら

ストロンチウムの汚染地図(陸)の詳細はこちらストロンチウム

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