野菜の放射能検査の地図


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野菜の放射能検査の地図について

厚生労働省が発表した2015年度の食品の放射能測定の結果データからセシウム134およびセシウム137が検出された野菜を抜き出し、放射性セシウムの濃度を棒グラフの高さに表した地図としてまとめてみました。

放射能の影響を30才成人の3~4倍影響を受けやすい子どもと妊婦さんのご家庭がお子さまの健康を守るために、どの地域のどのような食品から放射性物質が検出されているのかという情報を、分かりやすくまとめることを目的として作成しております。

(1)福島原発事故の直後の放射性ヨウ素の汚染のまとめ

東京電力の福島原発の事故直後の放射性ヨウ素は、NHKのETVでは国や東電はデータがしっかりとれていないと放映されていました。また、新聞記事や雑誌の記事でも、放射性ヨウ素の値については詳しい報告はありません。

一方、福島原発の事故直後の放射性ヨウ素による野菜への汚染の影響に関しては、厚生労働省によってデータとしてまとめられて発表されていました。新聞各社の記事によると、福島県内では、甲状腺がんおよび疑いの子どもの人数は現時点で153人になっています。(朝日新聞社の記事を見る→)

福島原発事故以前の野菜におけるセシウム濃度の汚染ワースト5は、信夫冬菜(12,000Bq/kg)、茎立菜(8,666Bq/kg)、ほうれん草(4,609Bq/kg)、紅菜苔(3,900Bq/kg)、パセリ(3,870Bq/kg)という高い値の調査結果でした。これらのように放射性ヨウ素に汚染された野菜は、一般のスーパーでも流通していた可能性が高く、今後の影響が心配されます。

放射性ヨウ素が甲状腺がんの原因になるという記事や論文は多くあります。ただ、食べ物経由の放射性ヨウ素による内部被ばくのインパクトはわからないのですが、甲状腺がんのリスク要因の1つになりうるのではないか心配しております。甲状腺に違和感を感じた場合は、早めに受診されることをお薦めしたいと思います。関連する論文や記事によると、転移しなければリスクが低いので早い対処が大切です。

(詳しくは、福島原発事故以前の野菜の放射性ヨウ素の汚染調査の情報データについて

(2)野菜の放射能汚染データのまとめ(2015年度)

■ 野菜の放射能検査地図(市町村別)
野菜の放射能検査地図(市町村別) 汚染地図を拡大して見る

福島県を中心に群馬県、栃木県、茨城県、千葉県、神奈川県、岩手県を中心に放射性セシウムに汚染された野菜のデータや放射能検査結果の値が報告されています。検出限界値を高めに設定してある国のでさえこれくらい広範囲に汚染が広がっているのは子供の内部被ばくリスクを考えると脅威と言えそうです。
ホワイトフードは、スーパーなどの一般的な小売業と異なり、検出限界値0.5ベクレル/kgという放射能検査ポリシーをかかげています。また、放射能検査は現時点の技術ではサンプル調査になりますので、ホワイトフードの基準値を超えるリスクがあるため、関東と東北と長野県の取扱いを禁止しております。

野菜の放射能検査地図を見る限り、スーパーや自然食品店では、地域による指定は行っていないので、よほどの放射能検査体制を組んでいない限り、基準値以下の放射性物質の影響を受けた食品が流通している可能性があるのではないでしょうか。

また、放射能検査をしている場合は、検出限界値が高く設定されていないかどうかも調べる必要があります。たとえば、10ベクレル/kgに検出限界値が設定されていると、9ベクレル/kgや5ベクレル/kgの放射能汚染された野菜は、不検出とされて販売されていることになります。スーパーや自然食品の小売業者の放射能検査への取組みのさらなる強化を期待したいと思います。

また、小売業者の放射能検査では心配な場合は、各都道府県にある市民測定所を利用されると、各食品の放射能検査結果だけでなく、放射能汚染の実態が理解もできて良いかもしれません。できるだけ、それぞれの住んでいらっしゃる所の土壌や食品の汚染状況を把握して注意しておくことが大切な時期であると思います。

■野菜の放射能検査地図(都道府県別) 野菜の放射能検査地図(都道府県別) 汚染地図を拡大して見る。

■野菜の品目別の放射能検査結果 野菜の品目別の放射能検査結果 グラフの画像を拡大表示する

■野菜の検査結果一覧

品目名 結果判明日 厚労省公表日 Cs-134 Cs-137 Cs合計 都道府県
レンコン 12月15日 1月5日 0.768 2.81 3.6Bq/kg 茨城県
ホウレンソウ 12月4日 1月5日 <7.84 <8.19 16Bq/kg 岩手県
トウモロコシ 12月25日 1月5日 <8.1 8.12 8.1Bq/kg 栃木県
ブロッコリー 12月9日 1月13日 <8.23 11.1 11Bq/kg 福島県
レンコン 1月20日 1月26日 2.8 9.02 12Bq/kg 茨城県
コマツナ 1月20日 1月26日 <0.458 0.473 0.47Bq/kg 茨城県
レンコン 1月21日 1月26日 0.863 2.11 3Bq/kg 茨城県
アサツキ 1月29日 2月9日 27Bq/kg 福島県
レンコン 2月27日 3月2日 2.9 11.3 14Bq/kg 茨城県
レンコン 3月2日 3月9日 1.66 4.68 6.3Bq/kg 茨城県
レンコン 3月13日 3月23日 <0.934 1.1 1.1Bq/kg 茨城県
レンコン 3月3日 3月23日 1.56 4.94 6.5Bq/kg 茨城県
ゲッケイジュ 3月20日 3月23日 <7.0 7.22 7.2Bq/kg 栃木県
ワサビ(葉) 4月9日 4月13日 <7.2 10 10Bq/kg 栃木県
ワサビ(花) 4月8日 4月13日 <4.2 11.2 11Bq/kg 福島県
ワサビナ 4月13日 4月20日 <3.2 3.8 3.8Bq/kg 茨城県
ワサビ(花) 4月13日 4月20日 <6.3 9.68 9.7Bq/kg 福島県
ワサビ(花) 4月16日 4月20日 <8.5 7.51 7.5Bq/kg 福島県
ギンナン 4月16日 4月20日 4.9 5.7 11Bq/kg 群馬県
サンショウ 4月17日 4月27日 <5.86 7.77 7.8Bq/kg 栃木県
サンショウ 4月24日 4月27日 <1.5 2.5 2.5Bq/kg 栃木県
レンコン 4月24日 4月27日 2.28 6.61 8.9Bq/kg 茨城県
ワサビ(花) 4月20日 4月27日 <6.9 7.76 7.8Bq/kg 福島県
ワサビ(花) 4月20日 4月27日 6.46 12.4 19Bq/kg 福島県
レンコン 4月21日 5月7日 7.2Bq/kg 茨城県
ダイコン 4月24日 5月7日 11Bq/kg 千葉県
サンショウ 5月1日 5月7日 50Bq/kg 栃木県
ワサビ(葉) 4月30日 5月7日 <5.6 6 6Bq/kg 福島県
ワサビ(葉) 4月30日 5月7日 <5.9 10.1 10Bq/kg 福島県
レンコン 5月1日 5月11日 <1.07 1.89 1.9Bq/kg 茨城県
ワサビ(葉) 5月7日 5月11日 <5.1 5.22 5.2Bq/kg 福島県
チンゲンサイ 5月11日 5月18日 <3.8 3.3 3.3Bq/kg 群馬県
サンショウ 5月15日 5月18日 12.8 38.9 52Bq/kg 栃木県
ワサビ(葉) 5月13日 5月18日 <6.3 15.5 16Bq/kg 福島県
ワサビ(葉) 5月18日 5月25日 6.23 21.1 27Bq/kg 福島県
ワサビ(葉) 5月18日 5月25日 <4.5 5.23 5.2Bq/kg 福島県
サヤエンドウ 5月20日 5月25日 <3.8 4.91 4.9Bq/kg 福島県
スナップエンドウ 5月21日 5月25日 <3.9 5.6 5.6Bq/kg 福島県
スナップエンドウ 5月21日 5月25日 <4.6 6.6 6.6Bq/kg 福島県
サンショウ 5月22日 5月25日 <7.1 12.3 12Bq/kg 福島県
ワサビ 5月29日 6月8日 <7.9 15 15Bq/kg 山形県
サンショウ(実) 6月4日 6月8日 <8.0 18.1 18Bq/kg 栃木県
サンショウ 6月5日 6月8日 <5.3 4.72 4.7Bq/kg 福島県
カボチャ 6月11日 6月15日 <3.0 3.3 3.3Bq/kg 栃木県
ブロッコリー 6月11日 6月15日 <3.3 3.6 3.6Bq/kg 栃木県
ワサビ(葉) 6月12日 6月15日 <7.54 15.2 15Bq/kg 栃木県
レタス 6月11日 6月15日 <0.381 0.556 0.56Bq/kg 群馬県
ジュンサイ 6月15日 6月23日 10.4 32.9 43Bq/kg 福島県
シソ 6月17日 6月23日 <5.3 5.37 5.4Bq/kg 福島県
レンコン 6月4日 6月29日 <3.72 7.72 7.7Bq/kg 茨城県

(3)野菜の放射能汚染とストロンチウムのまとめ

東京電力の福島原発の事故による放射性物質の汚染はチェルノブイリ原発のようにコンクリートでまだ石棺できていないので、問題が解決していません。セシウムを中心とした放射能汚染問題は継続中です。ただ、陸上の食べ物に関してのストロンチウムの値やリスクは、比較的低いと考えております。

以前京都大学原子炉実験所で助教をされていた小出裕章氏に、ストロンチムの陸上におけるリスクについてインタビューしました。下記がそのまとめです。

・・・小出裕章氏の陸上のストロンチウムの見解についてインタビュー記事・・・

ストロンチム90という放射性物質は、人体にとってたいへん毒性が高い放射性物質です。プルトニウムはさらに毒性が高い放射性物質です。

人類がいままでに一番被ばくした原因は、福島原発の事故ではなく、チェルノブイリ原発事故でもなく、1950年代~1960年代に行われた大気内核実験の放射性物質です。

大気内核実験は、空中で原爆・水爆を爆発させるので、一切遮るものがないまま核分裂生成物が空中にばらまかれます。大気内核実験の放射性物質が、揮発性の高いもの、揮発性がないもの、水に溶けやすかろうが溶けにくかろうが、全部が出てきてしまうという汚染になります。

また、人類が大気内核実験でうけた汚染のうち最大の被ばく源がストロンチム90なのです。大変重要な放射性核種なのですが、福島原発の事故の場合には、希ガスは全量出た。ヨウ素とセシウムは大量に出た。一方、ストロンチム90という放射性物質は揮発性が少ないので、大気中には出てこなかった。

セシウムに比べると、たぶん1000分の1ぐらいだっただろうと予想されます。ストロンチムに関してはほとんど敷地の中だろうと思いますけれども、広範囲の汚染ではなかっただろうと思います。

(参照:京都大学原子炉実験所の元助教、小出裕章氏のインタビュー記事を見る) →リンク

(4)世界各国の政府の輸入規制について

福島原発事故の影響を受けて、世界各国の政府の注意のレベルがあがり、日本からの野菜をはじめとする食品に輸入規制をかけている国が増えました。特に関東と東北など野菜の放射能測定で高い値が出ている地域からの輸入に制限を加えている国が多いのが特徴です。

このような情報を知ることも、目に見えない放射能のリスクを考えるひとつのきっかけになると思います。御自身や大切なご家族が食べる食品は、どのようなリスクがあるかをできる限り調べて知ることが大切です。どこまでの汚染のラインを注意するかは各個人で許容するかという判断した方が良いと考えております。

2015年5月18日時点で輸入規制を書けている国を地図で色をつけてみました。

記事の詳細を見る。→

(5)食品汚染の問題から健康と身を守るためには?

チェルノブイリ原発事故では、事故後5年目から甲状腺がん、免疫力の低下によって起こる病気や風邪の増加、心臓などの循環器系の疾患、呼吸器系の疾患などの健康への影響問題が急増しました。特に15才未満のお子さまは放射能のよる健康への影響がでやすいと言われており注意が必要です。

子供たちの健康にとって一番大切なことは、安全な食品を食して、放射性物質を極力体に入れないことが大切です。特に白血病や骨の癌の原因になるストロンチウム90は骨に吸着すると25%排出するのに5年間もかかるという論文がでており、注意が必要です。

そんな中で子供を放射能から守るポイントを3つまとめてみました。

放射能汚染から健康を守るためのまとめ

①放射能汚染された食品を避けること。

産地を調べたり、放射能測定をしたり、極力安全な野菜を食べる事が大切です。放射性物質を食品を通して、体に取り入れてしまい、放射線を体の中から浴びることを内部被ばくと言われており、外部被ばくよりも影響が大きいと言われております。事故後5年近くたちましたので、一部の地域を除いて外部被曝ばくよりも、食べ物による内部被ばくをいかに少なくするのかということが健康への影響を考慮すると大切です。

②ジャガイモは塩ゆですると、放射性セシウムの値が45%除去可能

チェルノブイリ事故後、多くの食品が汚染してしまったベラルーシでは、調理法によって放射性物質を減らし、健康への影響をいかに少なくするのかという研究がさかんに行われました。その中でもとても効果があったのが、「塩ゆで」です。じゃがいもに関しては、塩ゆですることによって放射性セシウムの値が45%排除できると論文記事が発表されました。

(詳しい情報を見る。→)

③排出・免疫向上系サプリのスピルリナを摂取

上記の①と②の記載のように、一番良いのは放射性物質を体に取り入れないことです。ただ、外食や給食などを食べざるをえいないときは、放射性物質を排出するサプリメントや、免疫力を高めるサプリメントも検討されると良いと考えております。

スピルリナは放射性セシウムを排出すると言われているだけでなく、免疫力を高める力があるという記事や論文も多くあり、下記のリンクで論文やエビデンスをまとめてみました。ただ、スピルリナは藻なので、特殊な匂いがしますので、継続的に飲むことが辛い方が多いので、ホワイトフードではサプリメント・クッキーにしておいしく召し上がれるようにご用意してみました。

(サプリメントの記事やスピルリナ・クッキーについて詳しくはこちら

また、検出限界値0.5Bq/kgで不検出な野菜せっとを、ホワイトフードは業界一きびしい検査で販売しています。また、その他の放射能測定済の食品は400品目以上取扱いをしております。今後も食品の放射能測定を増やして、食品800品目まで増やす予定です。

放射性セシウムの放射能測定が不検出で、安全な野菜一覧

商品名 測定日 ヨウ素131 セシウム134 セシウム137
北海道産きのこセット 2015/12/18 不検出 不検出 不検出
宮崎県産 お試し旬の野菜8品セット 2015/10/28 不検出 不検出 不検出
宮崎県産 【定期購入】旬の野菜10品セット 2015/11/27 不検出 不検出 不検出
北海道産 じゃがいもフレーク 2015/01/20 不検出 不検出 不検出
北海道産 かぼちゃフレーク 2015/01/23 不検出 不検出 不検出
北海道産 にんじんフレーク 2015/01/21 不検出 不検出 不検出
北海道産 とうもろこしフレーク 2015/01/21 不検出 不検出 不検出
北海道余市産 りんご 2015/12/08 不検出 不検出 不検出
北海道産 有機グリーンアスパラ 2015/04/24 不検出 不検出 不検出
北海道産 有機ホワイトアスパラ 2015/04/24 不検出 不検出 不検出
北海道産 さくらんぼ 2015/07/01 不検出 不検出 不検出
北海道産 メロン 2015/07/09 不検出 不検出 不検出
愛媛県産 無農薬人参 2015/12/15 不検出 不検出 不検出

 

野菜の放射能検査(2015年) 情報ソース

厚生労働省の食品の放射能測定の結果一覧
平成26年度月別の食品の放射能測定結果
http://www.mhlw.go.jp/stf/kinkyu/0000045281.html
平成27年度月別の食品の放射能測定結果
http://www.mhlw.go.jp/stf/kinkyu/0000084439.html

ホワイトフードの放射能検査ページへ

放射能汚染から健康を守るためのポイント

① 放射能汚染された食品を避けること。

産地を調べたり、放射能検査をしたり、極力安全な魚を食べる事が大切です。放射性物質を食品を通して、体に取り入れてしまい、放射線を体の中から浴びることを内部被ばくと言われており、外部被ばくよりも影響が大きいと言われております。事故後5年近くたちましたので、一部の地域を除いてい外部被曝ばくよりも、食べ物による内部被ばくをいかに少なくするのかということが大切です。

② 魚は塩ゆですると、放射性セシウムが70%除去可能

チェルノブイリ事故後、多くの食品が汚染してしまったベラルーシでは、調理法によって放射性物質をいかに少なくするのかという研究がさかんに行われました。その中でもとても効果があったのが、「塩ゆで」です。魚や肉に関しては、塩ゆですることによって放射性セシウムが70%排除でき、ジャガイモは塩ゆでで45%排除できることが論文で発表されています。

(詳しい情報はこちら

③ 排出・免疫向上系サプリのスピルリナを摂取

上記の①と②の記載のように、一番良いのは放射性物質を体に取り入れないことです。ただ、外食や給食などを食べざるをえいないときは、キッズカーボンのような放射性物質を排出するサプリメントや、免疫力を高めるサプリメントも検討されると良いと考えております。

スピルリナは放射性セシウムを排出すると言われているだけでなく、免疫力を高める力があるという論文もあり、下記のリンクで論文やエビデンスをまとめてみました。ただ、スピルリナは藻なので、特殊な匂いがしますので、継続的に飲むことが辛い方が多いので、ホワイトフードではサプリメント・クッキーにしておいしく召し上がれるようにご用意してみました。

(サプリメントの論文やスピルリナ・クッキーについて詳しくはこちら